無自覚にあるジェンダーバイアス

 先日風邪を引き、熱を出した時に、NHKあさイチを見て、熱があるのに超モヤモヤした!!!

 

 その日の特集は、「夫とどう料理シェアするか」というもの。この時間帯にこのテレビを見ているのは、結婚して家にいる妻・・ということを想定しての企画だと思う。

 

 横で見ていた夫モリソン氏も着替えながら、なんで料理だけがシェアなのか・・と突っ込む。家事の中でも、夫にとっての難易度が高いと思われるものが料理、その料理を夫にもどう「やらせるか」というなんだか上から目線のパートナーシップ、男女平等と見せかけて、前提が非対称なんだよ・・と超モヤモヤ。。

 しかしモヤモヤしているのは私だけかのように、テレビは進行していく。

 

 ゲストで来ていた女性のタレント(既婚)さんは、「夫には料理をしてもらいたいけど・・でも、夫ができすぎても妻としては立場がないというか・・アハハ。笑」と、笑いに変えてコメントしている。

 それを見て、だーかーらー!!!と熱があるのに、心は穏やかではない。

 

 「夫も妻も関係なく家事を分担していこう」という方向性は男女平等なのに、その前提は、「妻が料理をするもの、妻が料理が得意」である・・というもの。

 実際には、多くの妻が料理をし、多くの夫は家事をしていない現状があったとしても、前提をそこに置いたら、「妻とは家事をするもの、それが上手であるべし」というメッセージになる。

 夫でも取り組みやすい料理の仕方や味付けの仕方などを事例として出てきた夫である人に伝授して、作った料理を妻である人が食べ、「おいしい」と褒める、よくできたと褒める。ああ、こういうのとっっっても好きじゃない。

 できない夫を妻が褒める、「そうやって夫を褒めて育てるのよ」と見えるような見せ方。これ、逆のパターンは絶対に画としてはないのだろうと思った。

 

 料理が苦手である妻に、料理上手な夫が褒める。

 そんな画があったとしたら、今の日本では、視聴者には、「妻」なのに料理ができないズボラ主婦的なメッセージになるのではないかと思った。

 

 ただ、料理が苦手という個性を持つ1人の個人ではなく、「妻・女」なのに料理ができないということに、今の日本では受け止められる・発信されるし、料理をしている夫は、「夫・男」なのに家事をしてエライねと言われる。

 男も女も生得的に料理が上手・苦手なわけではない。それは個々人の特性、好き、嫌いであり、一緒に住んでいて、「お互いの得意なこと、技術を分かち合う」という前提でスタートしてほしかった。

 

 私は、ジェンダーにうるさい、過敏なのか、無自覚にあるジェンダーバイアスの上で、男女平等を語っているようなことに反応してしまうんだけど、私だけ?おかしいと思わないのかなぁ。。

この類のモヤモヤについてと、我が家の家事分担については以前にもブログにも書いたからリンク貼っとく。

akaneironomori.hatenablog.com