うつ病日記:働きながら治療する

休職する?働きながら治療? 

うつ病=休職する。と、クリニックの先生にすぐに言われると思ったら、そうはならなかった。

 

3月7日にうつ病と言われ、そこから週1受診(4月下旬も継続して週一受診)で、服薬治療で様子を診る。休職の方がいいかどうか、見る期間だったんだなと後から振り返ると思う。

飲むお薬は、体の回復に必要な睡眠を取るためのもの。(うつ病といえば、変なクスリをガンガン増やされる、精神科の先生はクスリをただ出すだけの人だと思っていた、ごめん)身体が回復していける状態になる(ちゃんと眠れる)ためのお薬だったのですねーーー。

回復が追いつかない消耗ならば、もっと休息が必要(休職)という判断になる。

◆私の場合は・・

即、休職もできない感じもあったので、休職しないで休息しながら働く方針で様子みようとなった。

その時に先生に言われたこと

→うつの根本課題は、わたしの場合は、組織構造。

であるならば、その根本課題、管理者が孤立していた環境がよりよくなっていく実感が重要。よりよくなっていかなければ、回復は難しくなりますねと言われた。

休職をしないで回復軌道にのって働くことを続けるならば、根本課題がよりよくなるというのは重要なんだ・・と理解した・・。ちなみにその課題がよくなる鍵を握っているのは組織の中では自分しか立場的にいないとわかっていた。そのため、うつの回復&組織改善のサポーターに、「私が信頼できる2人にサポーターになってね」とお願いできる、信頼できる人がいたというのがよかった。

 

※ ちなみに「休職ができない=なんてよくない組織なんだ!」と、これを読んでる人は、ジャッジしてしまうと思う。その人の立場や置かれた環境、組織によると思うので、休職ができない気の毒な環境で働きすぎているというご心配するかもしれないけど、大丈夫です。

とはいえ、自分の生活と身体が一番なので、自分の時間や人生をあまりにも犠牲にするならば、休職しようと思っていたけど。

受診3回目 

先生はハチクロに出てきそうな線の細い、穏やかで優しい笑顔でいつも「どうですか、もりさん」と私を診察で待っている。「あと、3週間でよくならなかったら休職した方がいいということですね。」と言われ、ガーーーーーンと思った。

職場のメンタルヘルスサポーターKさん(うつ病サバイバー、メンタルヘルス事業経験あり。)は、「そうやって言われるもんだから!」と、言う。「なんだ、そうやって言うもんなんだ・・じゃあ、脅さないでよ・・」と思いつつ、しかし、脅さないと、頑張りすぎるということだなと思った。

 

休職するための調整・・

「私がやるんだよね?!誰が仕事やるの、やれる人いたっけ?その調整丸投げできる環境がないから、調整ストレスで死ぬわ!!」と、思った。

先生の言葉を真摯に受けとめ休憩しながら働く、診断から1ヶ月目。

 

休息しながら働くとは

自由度の働き方が許される職場(フルフレックス)なのと、自分が管理職であったがために、管理職の判断を仰いだりしなくてよかったという環境要因がある。

どの職場でも適用できないし、普通こんな働き方できないよな・・と思う。

 

例えば、いまのわたしの1日は例えばこんなん

ある日のわたし

【午前中】

職員会議 

会議進行は複数人の人が話している環境が聴覚刺激が多くてムリ。

午前中の早い時間は調子が悪いため、打ち合わせや会議は午後入れるようにする。

しかたない時は負荷を減らす。

会議が終わると昼になり脳疲労

★工夫:進行はわたしのうつを理解している公認心理師・部下にお願いして、わたしはグラフィック役に徹する。求められたところだけしゃべることに負荷が高いことを知る役割分担工夫する。

★工夫:昼間に寝転がりに帰る。布団を頭からかぶって目を瞑る。

    それができない時は、誰もいない相談室椅子に足を伸ばして、目を15分目を瞑る。

【午後】

・利用者面談へ行く

★途中で休息 カフェで仕事 環境を変えて働く

・事務所に戻り、事務仕事。午前中よりメンタル上がってくる。

★工夫:本日の鬱日報を書く。

 

鬱日報に対して、たまにコメントがメンタルヘルスサポーターの二人から来る。

こんな環境真似できないですよね。。

ここから色々な工夫が生まれた。↓

★心の調子を心のお天気に表現して書いてみる(心理学で言うフォーカシング)

★しんどーいと思ったら、「あかねは今しんどいと思っている」と心のなかで口に出すといいよ。

★茜さんの健康上の快に共感してくれる人にはどんどんそのことを話すといいよ。

 この場合、わたしの趣味の水泳のことを、職場の同僚に話す。

★明日は低気圧が来るから調子悪くなると思いますよ。

★今日は凹んだことがあった・・といったら、体のどこがきずついているか?

 心の中にいる子どもはどんな言葉を求めているか?

 声を聞いて、想像して、体をトントンしたりしてみてくださいね。

 

ーまとめ わたしのうつ病と仕事の両立のための工夫ー

▶︎予備電源で走っていると思って、予備電源が、酷使した、疲れたなと思ったら、1日単位で調整する。(これは先生に教えてもらった考え方)例えば今日頑張った、夜しんどくなったと思ったら、翌日はブレーキをかけ、できるだけゴロゴロしながら働く、環境を変えてノマドワークで一人時間取るなど。仕事がフレキシブルだからやれることを最大限活かす。

▶︎脳疲労を和らげるため、昼寝をしに家に帰る。(事務所が自宅から徒歩1分という好立地でよかった・・)昼寝できない時は15分くらい目を瞑る。

▶︎しんどい時はしんどいと堂々と言える環境。休む、お願いする、委ねる、甘える。

メンタルヘルスサポーターOさんは、私が管理者の事業のマネージャーでもある。

「この仕事お願い」「今日はいけないから、代わりに担当をお願い」・・と言いやすい。

「ちょっと休憩したいので、打ち合わせは30分後で!」とか言っても、「はいはーい」と言ってくれて、過度に心配されたりしないのが楽である。「急にいけなくなる、キャンセルになっても大丈夫なので」と、了承してくれている安心感。

▶︎苦手な仕事を切り刻む

優先順位がつけられない、計画を整理できない。

前にできたことができないため、最小単位に切り刻んで一つずつやる。

しかし、自分のパフォーマンスが落ちているがために、自転車操業状態になり、仕事のうまくいかなさで落ち込む。そのため、優先順位をつける、整理するのを、メンタルヘルスサポーターに手伝ってもらう。

▶︎環境を変えて働く

職場にいると、いろんな人に声をかけられる、電話が鳴る、落ち着かない・・ため、

自分一人落ち着けるカフェで仕事する。

▶︎外在化・フォーカシング

自分を観察するように、心や体調を言葉にする。

やる気が出ない、しんどいのはお天気であり、自分が悪いのではない。

▶︎運動療法

 プールに行ったあと気分が爽快仕事が進む。

 プール行くのは仕事だと思って、仕事の合間にプールに行く。

▶︎外在化、ジャーナリング

 毎日うつ日報を送る。

 送るとメンタルヘルスサポーターが、コメントしてくれる。

▶︎自分のレジリエンス(以下のことを守りながら、仕事・生活に織り込みながら暮らして働く)

・水泳

・カフェ、一人時間

・図書館

ジャーナリング(ミュートアプリ、ストレス日記・うつ日報)

・環境を変えてノマドワーク 一人ぼーっとする、考えを整理する時間

 

参考になった本

▶︎「セルフケアの道具箱」/伊藤絵美 昭文社

▶︎うつヌケ  / 田中圭一 /  KADOKAWA